保育士試験の勉強を始めようと思って書店やネットで参考書を探すと、種類が多すぎてどれを選べばいいか迷ってしまう。テキスト、過去問題集、一問一答、予想問題集など、教材のタイプもさまざまだ。
この記事では、保育士試験の参考書・テキストの選び方と、目的別に揃えるべき教材の種類を解説する。無駄な買い物を防ぎ、効率よく合格を目指すための教材選びの参考にしてほしい。

保育士試験の参考書は4種類に分けて考える
保育士試験の教材は、大きく分けて以下の4タイプがある。
- メインテキスト:9科目の知識を体系的にインプットする教材(上下巻が一般的)
- 過去問題集:過去の試験問題を収録し、出題傾向を把握するための教材
- 一問一答・要点整理:スキマ時間の暗記や知識の確認に使う教材
- 予想問題集・模試:試験直前の実力チェックに使う教材
最低限必要なのはメインテキストと過去問題集の2つ。この2つがあれば独学でも合格を狙える。一問一答や予想問題集はサブ教材として、必要に応じて追加すればよい。
参考書を選ぶときの5つのポイント
1. 最新版であること
保育士試験では法律や制度の改正に関する問題が出題される。前年度以前のテキストを使うと、改正内容が反映されていないリスクがある。テキストは必ず最新年度版を選ぼう。
2. 全9科目をカバーしていること
メインテキストは全9科目を網羅しているものが基本。科目ごとに別々の出版社のテキストを買うと、解説のレベルや書き方がバラバラになってしまうため、同じシリーズで統一するのがおすすめだ。
3. 見やすさ・読みやすさ
図表やイラストが適度に入っていて、ページを開いたときに「読みやすい」と感じるものを選ぼう。文字がびっしり詰まったテキストは、長時間の学習では疲れやすい。書店で実物を手に取って確認するのがベストだ。
4. 確認問題・ミニテストが付いていること
各章の末尾に確認問題やミニテストが付いているテキストなら、インプットとアウトプットを同時に行える。読んですぐ問題を解く習慣が、知識の定着に大きく貢献する。
5. 過去問題集は解説が丁寧なものを
過去問題集は、正解だけでなく不正解の選択肢についても解説があるものを選ぼう。「なぜこの選択肢が誤りなのか」まで理解することで、類題に対応する力がつく。

目的別|揃えるべき教材の組み合わせ
パターン1:費用を最小限に抑えたい方
| 教材 | 費用の目安 |
|---|---|
| メインテキスト(上下巻) | 約4,000〜5,000円 |
| 過去問題集 | 約2,000〜3,000円 |
| 合計 | 約6,000〜8,000円 |
最低限この2冊があれば試験対策は可能。過去問を3回転させれば、出題パターンはほぼ把握できる。
パターン2:しっかり対策したい方
| 教材 | 費用の目安 |
|---|---|
| メインテキスト(上下巻) | 約4,000〜5,000円 |
| 過去問題集 | 約2,000〜3,000円 |
| 一問一答集 | 約1,500〜2,000円 |
| 予想問題集 | 約1,500〜2,000円 |
| 合計 | 約10,000〜12,000円 |
しっかり対策するなら一問一答と予想問題集も追加しよう。スキマ時間の暗記には一問一答が便利だし、試験直前の実力チェックには予想問題集が役立つ。
パターン3:実技試験の対策もしたい方
実技試験の対策本も用意しておこう。特に「造形」対策の本は、保育場面のイラストの描き方が解説されているので練習に役立つ。費用は約1,500〜2,500円程度。YouTubeの無料動画と併用するのも効果的だ。
代表的な保育士試験テキストシリーズの特徴
福祉教科書シリーズ(翔泳社)
「福祉教科書 保育士 完全合格テキスト」は、多くの受験者に支持されている定番シリーズだ。出題頻度の高いポイントが整理されているのが特徴で、各節ごとに一問一答チェックがついているため、読みながらアウトプットができる。上下巻セットで約4,400円程度。
同シリーズの「完全合格問題集」も合わせて使えば、テキストとの連動性が高く効率よく勉強できる。
ユーキャン速習テキスト
通信講座大手のユーキャンが出版しているテキスト。カラフルな図や表が特徴で、初めて保育の勉強をする方にもとっつきやすい作りになっている。要点が簡潔にまとめられているため、短期間での学習に向いている。
いちばんわかりやすい保育士合格テキスト(成美堂出版)
タイトルどおり「わかりやすさ」を重視したテキスト。イラストや図解が豊富で、教科書的な堅さが少ない。読書が苦手な方でも読み進めやすいのが魅力だ。

過去問題集の選び方と使い方
過去問題集を選ぶポイント
- 収録年数は3〜5年分あるとよい
- 科目別に整理されているものが使いやすい
- 各選択肢に丁寧な解説がついているもの
- テキストと同じシリーズだと連動して勉強できる
過去問の効果的な使い方
- 1回目:時間を気にせず解き、自分の弱点を把握する
- 2回目:間違えた問題を重点的に復習し、テキストに戻って確認する
- 3回目:制限時間を設けて本番のシミュレーションとして解く
3回転させれば正答率は大幅に上がるはず。それでも間違える問題が自分の本当の弱点なので、そこを集中的に潰していこう。
なお、無料で過去問に取り組みたい方は、過去問サイトやアプリを活用するのも手だ(保育士過去問サイトでは無料で解説付きの過去問に取り組める)。
一問一答集の活用法
一問一答集は、スキマ時間の学習に最適な教材だ。通勤時間、昼休み、寝る前の10分など、短い時間で知識の確認ができる。
ただし、一問一答だけで合格を目指すのは難しい。あくまでメインテキストと過去問題集の補助教材として使おう。知識の定着度を確認する「チェックツール」として位置づけるのがよい。
教材選びでやってはいけないこと
- 教材を買いすぎる:3冊以上のテキストを買っても消化しきれない。メインテキスト1セット+過去問1冊で十分
- 古い年度の教材を使う:法改正が反映されていない情報で勉強すると、本番で失点する原因になる
- 教材選びに時間をかけすぎる:どのテキストも合格に必要な内容はカバーしている。選ぶのに1週間以上かけるのは時間のムダだ
- 途中でテキストを変える:1冊を決めたら最後まで使い切ろう。テキストを変えるたびに構成を理解し直す時間がロスになる
教材費の目安と合計コスト
独学で保育士試験に挑む場合の総コストは以下のとおり。
| 項目 | 費用 |
|---|---|
| メインテキスト(上下巻) | 約4,000〜5,000円 |
| 過去問題集 | 約2,000〜3,000円 |
| 一問一答集(任意) | 約1,500〜2,000円 |
| 予想問題集(任意) | 約1,500〜2,000円 |
| 受験手数料 | 12,700円 |
| 保育士登録料 | 4,200円 |
| 合計 | 約25,000〜29,000円 |
3万円以内で国家資格が取れると考えれば、非常にコストパフォーマンスが高い。教材費を節約したい方は、メインテキスト+過去問の最小構成で約2万円以内に抑えることも可能だ。
中古の教材で節約する方法もあるが、法改正が反映されていないリスクがあるため、メインテキストは新品の最新版を購入するのが安全だ。過去問題集は中古でも問題ない場合が多い(Amazonの保育士試験対策書籍ランキングで人気の教材を確認できる)。
よくある質問(Q&A)
Q. テキストは上下巻とも買う必要がある?
はい。上巻と下巻でカバーしている科目が異なるため、両方揃えないと9科目すべてに対応できない。セットで購入しよう。
Q. 電子書籍版のテキストでも大丈夫?
紙のテキストのほうが書き込みや付箋ができて使いやすいという声が多い。ただし、持ち運びの利便性を重視するなら電子書籍もありだ。自分の学習スタイルに合った方を選ぼう。
Q. メルカリで中古テキストを買ってもいい?
最新年度版であれば中古でも問題ない。ただし、書き込みやマーカーが多い場合は読みづらくなる。また、前年度以前の版は法改正が反映されていない可能性があるため避けたほうが安全だ。
Q. 図書館のテキストで勉強できる?
図書館にある場合は活用してもよいが、最新版が置いていないことが多い。また、書き込みができないため、学習効率はやや落ちる。費用を抑えたいなら、テキストは購入して過去問は図書館で借りるという組み合わせもありだ。
Q. テキストは何冊買えばいい?
メインテキスト1セット(上下巻)と過去問題集1冊あれば十分だ。教材を増やしすぎるとどれも中途半端になりがちなので、少数精鋭で臨むのが正解。合格者の多くは2〜3冊の教材を徹底的にやり込んで合格している。
Q. 実技試験の参考書は必要?
実技試験を受ける段階になったら、選択する分野に応じた対策本を1冊用意するとよい。特に造形分野は、保育場面の描き方のコツを知っているかどうかで差がつく。YouTubeの合格体験動画と併用すれば、独学でも十分な対策ができる。
まとめ
保育士試験の参考書選びは、最新版のメインテキスト+過去問題集の2冊があればスタートできる。同じシリーズで統一し、最低3回転させるのが合格への近道だ。
教材にかかる費用は約6,000〜12,000円。受験料を含めても3万円以内で国家資格の取得を目指せる。教材選びに悩みすぎず、まずは1冊を手に取って勉強を始めてみよう。


